創傷|京都市中京区の皮膚科・美容皮膚科|御所南はなこクリニック

創傷 WOUND

創傷とは

外から加わる力(刃物で切る・ぶつける・こする・薬品がつく など)によって、皮膚や体の組織にできる「けが」のことをいいます。

傷の種類としては、
・切ってできる傷(切りきず)
・こすれてできる傷(すりきず)
・強く押しつぶされた傷
・とがったものが刺さってできる傷(刺しきず)
・人や動物にかまれてできる傷(かみきず)

などに分けられます。

主な創傷の種類

切創(きりきず)

皮膚を刃物などの鋭利なもので切られた直線状の創のこと。創の深達度により、血管、神経、筋、腱などの損傷を伴います。

擦過傷(すりきず)

皮膚表面がこすられて、表皮が剥離した状態の傷(すり傷)のこと。道路のアスファルトや塀などにこすれた時にできます。

咬傷(かみきず/ヒト・動物)

動物にかまれて生じる創傷のこと。見た目の創が小さくても、口腔内細菌などによる感染に注意が必要です。

挫滅創(組織が挫滅したきず)

何かにぶつけたときの鈍的外傷により生じた皮膚の損傷で、切創に比べて創部周囲の損傷が高度なことが特徴です。

刺創(さしきず)

鋭利なもの(ガラス片など)で刺された創のこと。見た目の創が小さくても、深部組織の損傷や汚染に注意が必要です。

適切な応急処置の流れ

創傷ができてしまった場合、適切な応急処置を行うことが、その後の治り方や感染予防に大きく影響します。特にクリニックを受診するまでの間に、以下の手順で対処してください。

1 止血(圧迫)
出血している場合は、清潔なガーゼやハンカチなどで傷口を直接強く圧迫し、心臓より高い位置に上げます。
2 洗浄(清潔)
止血後、水道の流水(弱めの水圧)で創傷部を優しく丁寧に洗い流します。目に見えない細菌や異物を洗い流すことが、感染予防の基本です。消毒液は、細胞を傷つける可能性があるため、自己判断で使用しないでください。
3 保護と保湿
洗浄後、清潔な被覆材(絆創膏やガーゼなど)で傷口を保護します。乾燥させず、適度な湿潤環境を保つことが、きれいに治すためのポイントです。
4 専門的な判断
深い切り傷、汚染のひどい擦り傷、動物による咬み傷などは、破傷風や細菌感染のリスクがあるため、すぐにクリニックを受診してください。

創傷治癒後の色素沈着(茶色い跡)について

創傷が治癒した後に残る「茶色や黒っぽい跡」は、一般的に炎症後色素沈着(Post-inflammatory Hyperpigmentation: PIH)と呼ばれます。


原因 創傷による強い炎症(赤みや腫れ)が起きた際、皮膚を守ろうとしてメラニン色素が過剰に生成され、それが皮膚の表皮・真皮内に沈着することで起こります。日焼けしたときと同じメカニズムです。
予防と対策
・紫外線対策:治りかけの創傷は非常にデリケートです。色素沈着を悪化させないよう、日頃から紫外線対策を徹底してください。
・保湿ケア:肌のターンオーバーを促すため、適切な保湿ケアも大切です。
・治療:クリニックでは、症状に応じて美白剤(ハイドロキノンなど)の処方やレーザー治療などで改善を図ることも可能です。ご相談ください。

細菌感染のリスクと予防

創傷にとって最も警戒すべき合併症の一つが細菌感染です。創傷部から細菌が侵入し、増殖することで治癒が遅れたり、重症化したりします。


主な症状
・痛みや腫れが強くなる
・傷口の周りが熱を持つ(熱感)
・傷口から膿が出る(黄白色や緑色の液体)
・体温が上昇する(発熱)
予防と対策
・徹底した洗浄:創傷ができたら、すぐに大量の流水で洗浄し、細菌や異物を除去します。
・適切な保護:創傷に合った被覆材を使い、外部からの細菌侵入を防ぎます。
・早期受診:上記の感染の兆候が一つでも見られたら、自己判断せず、すぐに当クリニックにご相談ください。適切な抗生剤の使用や処置により、感染の拡大を防ぐことが可能です。

よくあるご質問

Q

古い傷跡や目立つ傷あと(肥厚性瘢痕・ケロイド、色素沈着など)は治療で目立たなくなりますか?

A

はい、傷跡の種類や状態に合わせた治療で目立たなくすることが可能です。

当院では、傷跡(瘢痕)の赤み、盛り上がり(肥厚性瘢痕・ケロイド)、茶色や黒の色素沈着(PIH)などを皮膚科専門医が正確に診断します。患者様の状態に応じた最適な治療計画をご提案いたします。傷あと治療は継続的なケアが重要ですので、気になる症状があればお早めにご相談ください。

治療に伴う主なリスク・副作用

創傷治療や傷あとケアにおいては、以下のリスクが伴う場合があります。これらのリスクは、医師の指導のもとで適切な処置とケアを行うことで、最小限に抑えることが可能です。

1. 細菌感染:
傷口が不潔な状態にある場合や、免疫力が低下している場合に、傷口から細菌が侵入し、感染・化膿を起こす可能性があります。当院では、徹底した洗浄・処置と、必要に応じた抗生剤(内服・外用)の処方で感染予防を徹底します。

2. 皮膚炎・かぶれ:
治療に使用する軟膏、テープ、創傷被覆材などの薬剤や材料に対して、皮膚が赤くなったり、かゆみを伴うかぶれ(接触皮膚炎)を生じることがあります。

3. 色素沈着・瘢痕(傷あと):
傷の深さや体質によっては、治癒後に茶色や黒っぽい色素沈着、または赤く盛り上がった肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)やケロイドが残ることがあります。治りかけの時期に摩擦や日焼けを避けることが、きれいに治すために非常に重要です。

監修医情報

医師 木谷 美湖野(きたに みこの)
略歴
  1. 2014年

    長崎大学医学部卒業後、神戸労災病院で初期研修

  2. 2016年以降

    神戸大学皮膚科入局後、神戸大学医学部附属病院、三田市民病院、西宮市立中央病院で研鑽を積む

資格・所属学会
  • 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
  • 弾性ストッキングコンダクター
  • 日本美容皮膚科学会
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