先日、京都ブライトンホテルにて開催された研究会
「みやこの未来型皮膚科ネットワークForum」に出席してまいりました。
最近は演者としてだけでなく、
座長やパネリストとしてお呼びいただくようになり、
ということは年長者の部類に入ってきたということを実感しています。
皮膚科医師として25年経ち、
美容診療のみならず皮膚科領域の疾患はかなりの経験を積んできました。
多くの臨床経験をもとに若い先生方にも伝える立場になったことをしっかり受け止めて、
こういった医師同士の情報交換の場を大切にしていきたいと思いました。
同門の先生方と
今回のフォーラムは、京都府立医科大学皮膚科学教室の同門が集まる会でもありました。

新教授の就任に伴い、最近は研究会が盛んに行われており、
今回は若い先生から、中堅(15年目以降ですね)をメインに懐かしい面々も集まり、
新しい教授を囲んで、開業医も勤務医も一堂に会しました。
研究を研鑽している大学病院の先生、
入院をともなう大きな疾患を治療している基幹病院の先生、
美容皮膚科や美容外科を経験している医師もいますが、
大学の医局に入って、
大学病院や基幹病院で同じように厳しいトレーニングを受け、
ほとんどが皮膚科専門医をパスし、
しっかりと診療を行ってきている仲間なので、
多岐にわたる経験のもとアトピー性皮膚炎治療の最前線を専門的に(みな皮膚オタクです)ディスカッションしました。

アトピー性皮膚炎の最新治療について
今回のメインテーマの一つは、アトピー性皮膚炎(AD)の最新治療についてです。
特別講演では、神戸で皮膚科クリニックをしている辻正孝先生が
『ロジックで考え直す皮膚科の基礎病理から最新AD治療まで』と題してお話しされました。

アトピー性皮膚炎の治療は、
これまでのステロイド外用薬だけでなく、
安全に使用できる「バイオ製剤」の登場によって、
より良く疾患コントロールができる時代になりました。
アトピー性皮膚炎は治らない疾患でした。
20年前にはアトピー性皮膚炎の教育入院という、母子の生活指導入院があったり、
30年前には掻爬をしないように夜間腕を縛って寝かせるというような、
信じられないようなことがありました。
しかしながら、今は治療できる時代。
今回はそのバイオ製剤の一つである「アドトラーザ」についても深いディスカッションが行われ、治療の可能性が大きく広がっていることを実感しました。
ディスカッションで強調したこと

私は、後半のディスカッションパートにパネリストとして参加させていただきました。
事前の打ち合わせでは、自己紹介や近況報告、セッションの申し合わせなどであっという間に時間が過ぎましたが、本番では非常に熱い議論が交わされました。
ディスカッションの中で私が強調したのは、
「患者さんの困っていることを紐解く」ことの重要性です。
アトピー性皮膚炎治療において、単に全身治療をゴールにするのではなく、
これまで患者さんが「仕方ない」と諦めていた悩みに寄り添う必要があります。
一見するとどれも同じアトピー性皮膚炎に見える湿疹であっても、
その背景には隠れた炎症や理由が存在する場合があります。
私たち医師は、それが何なのかを常に考えなければなりません。
はなクリは疾患を治して終わり、ではない
はなこクリニックでの取り組みとして、
「疾患からその向こうへ」という理念のもと、
アトピー性皮膚炎による色素沈着、皮膚き弱性、保水力保持、掻爬による瘢痕を治療しています。
こういった診療は、皮膚科を熟知して十分な経験をもとに、また美容皮膚科領域での知識と経験をもとに、行っています。
皮膚科という領域は、一見地味に思われるかもしれませんが、
人体で一番表を締め、全身の疾患にも関わることが多い非常に大事な臓器を扱っています。
美容皮膚科の領域は製剤やデバイスの流行がある傾向にあります。
それらの何をどのように使うかが重要です。
これからも切磋琢磨し、最新の知見を取り入れながら、患者さまにより良い医療を提供できるよう努めてまいります。



