顔にできた白いできもの…
稗粒腫(ひりゅうしゅ)?
脂腺増殖症(しせんぞうしょくしょう)?
汗管腫(かんかんしゅ)?
鏡を見て、「あれ?いつの間にか目の周りにプツプツができてる…」と
気になったことはありませんか?
ニキビかと思って潰そうとしても、硬くてつぶれそうにもない。
それは、ニキビではなく「目の周りのできもの」かもしれません。
今日は、見た目が似ていて間違いやすい
「稗粒腫」「脂腺増殖症」「汗管腫」の3つについて、お話します。
まずご安心ください🖐️これらはすべて良性の皮膚腫瘍です
この3つのプツプツは、いずれも「良性腫瘍」であり、
体の健康に悪影響を及ぼす心配はございません。
しかし、見た目のお悩みや、サイズ・数が増えることへのご不安から
治療を希望される方がほとんどです。
1.『 稗粒腫(ひりゅうしゅ)』ポロッと取れる「ケラチンの塊」

もっとも一般的で、若い方からご年配の方まで幅広く見られるのがこれ。
保険適応で摘除できます。
- 特徴: 直径1〜2mmの白くて硬いプツプツ。中身は古い角質(ケラチン)が溜まったものです。
- 原因: 毛穴の奥に角質が溜まることや、傷跡の治癒過程でできることがあります。
- 治療: 医療用の細い針で小さな穴を開け摘除、または中身を圧出します。ご自身で潰すと炎症や跡の原因になるので、クリニックにお任せくださいね。
2. 『脂腺増殖症(しせんぞうしょくしょう)』お肌の脂腺が肥大化

30代以降、特に皮脂分泌が多い方に増えてくるのがこちら。
- 特徴: 2〜5mm程度の少し大きめの盛り上がり。色は白〜黄色っぽく、中央が少しへこんでいるのが最大の特徴です。
- 原因: 皮脂を作る「脂腺」が異常に発達してしまうこと。
- 治療: 塗り薬では治りません。炭酸ガス(CO2)レーザーで盛り上がった組織を削る治療を行うか、モノニードルの高周波治療で治療を行います。
3. 『汗管腫(かんかんしゅ)』もっとも厄介な「汗の管」の増殖

多くの女性が「これって何?」と悩まれるのが汗管腫です。
- 特徴: 目の下に多く、肌色〜わずかに茶色っぽい1〜3mmの平らな盛り上がり。思春期以降の女性に多く、放っておくと数が増えたり、隣同士がくっついて大きくなったりします。
目の周りにできることが大きな特徴で、集まっていると褐色調に見えることも多いです。
- 原因: 汗を出す管(汗管)が真皮内で増殖する良性腫瘍です。
- 治療: 真皮という深い部分に原因があるため、一度のレーザーで取り切ろうとすると跡が残るリスクがあります。最近では「ブレッシング」「アグネス」「イノプラス」などの高周波治療で、表面を傷つけずに針を刺して深部を焼く治療も人気です。
見分け方チェックリスト
|
種類 |
色味 |
特徴 |
|
稗粒腫 |
真っ白 |
真珠のように丸く硬い |
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脂腺増殖症 |
黄白色 |
中心がドーナツ状に凹んでいる |
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汗管腫 |
肌色・薄茶 |
目の下に密集し、平らに盛り上がる |
自宅でできる対策と予防
自己判断で潰したり、無理に除去しようとすると、
炎症や色素沈着(跡)の原因になります。
基本的にはクリニックでの治療が必要ですが、
日頃のスキンケアで悪化を防ぎ、予防を試みることは可能です。
①絶対に自分で触らない・潰さない
特に稗粒腫の治療で圧出を行うと「簡単に取れた」と感じるかもしれませんが、
清潔でない器具で無理に処置すると化膿や瘢痕(はんこん)のリスクがあります。
②皮脂のコントロールと角質ケア
脂腺増殖症の予防には、皮脂を過剰に取りすぎない優しい洗顔が重要です。
また、角質の代謝をサポートするために、
ビタミンA誘導体(レチノール)やピーリング作用のある成分を
適度に取り入れることが予防に役立つ場合があります。
ただし、目の周りの皮膚は薄いため、刺激の少ない製品を選びましょう。
③紫外線対策の徹底
紫外線は皮膚の老化を促進し、
これらの良性腫瘍を出現・増悪させる一因となります。
日焼け止めや帽子などで徹底的に肌を守ってください。
当院の治療方針と費用について
当院では、患者様のできものの種類と深さに合わせ、最適な治療法をご提案します。
治療法の種類とダウンタイム
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疾患 |
主な治療法 |
ダウンタイムの目安 |
|
稗粒腫 |
摘除または圧出(保険適応) |
治療直後にわずかな赤み(数時間) |
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脂腺増殖症 |
CO2レーザー(自費診療) |
1〜2週間程度の赤み、かさぶた |
|
汗管腫 |
ブレッシング(自費診療) |
3日〜1週間程度の軽い腫れや赤み |
料金について(目安)
稗粒腫
個数が少なければ保険適用になる場合がございます。
3割負担の方で、数百円〜数千円程度が目安です。
脂腺増殖症・汗管腫
見た目のお悩みを解消する美容目的の治療となるため、自費診療となります。
・CO2レーザーでの脂腺増殖症除去は、1㎜ごとに5,500円(※11,000円より承ります)
・ブレッシング(モノニードルRF)での汗管腫除去は101~200ショットで38,500円
となります。
※治療法や費用は診察時に詳しくご説明いたします。
よくあるご質問(FAQ)
Q.治療後に再発することはありますか?
A.稗粒腫は再発しにくいですが、脂腺増殖症や汗管腫は、体質的な原因により再発する可能性があります。特に汗管腫は、深い部分の汗管を完全に破壊しきれない場合があるため、複数回の治療が必要になることがあります。
Q.治療後のメイクはいつから可能ですか?
A.稗粒腫の圧出やブレッシングでの治療であれば、翌日からメイクが可能です。CO2レーザー治療の場合、かさぶたができた部分は完全に治癒するまでメイクを避けていただくか、保護テープの上から行っていただく必要があります。
Q.痛みはありますか?
A. 稗粒腫はチクっとする程度でお痛みはほとんどございません。CO2レーザーでの脂腺増殖症摘除には局所麻酔、ブレッシング(モノニードルRF)での汗管腫除去はご希望がございましたら麻酔クリームを塗布して行いますので、施術中の痛みはほとんどありません。
この記事を監修した医師
木谷 美湖野(きたに みこの)
御所南はなこクリニック 医師
- 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
- 日本美容皮膚科学会
- 弾性ストッキングコンダクター
2014年長崎大学医学部卒業。神戸労災病院での初期研修を経て、2016年に神戸大学皮膚科へ入局。神戸大学医学部附属病院、三田市民病院、西宮市立中央病院にて皮膚科医としての研鑽を積む。
私生活では2児の母であり、親しみやすい診療を心がけている。


